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こころの健康シリーズZ 21世紀のメンタルへルス

No.4 スウェーデンでの子育て体験

大谷地病院 精神科 岸川淳子


1.はじめに

 日本では少子高齢化が問題になってから長い年月が経っていますが少子化から脱却する気配は一向に見えず、効果的な対策が打ち立てられないままいたずらに時間が過ぎているようです。私は幸い2子を授かり日本とスウェーデンで子育てをする機会に恵まれました。
結婚、妊娠、出産、子育て、そして異国での体験は、それ以前には想像していなかった変化を私にもたらしました。一個人の体験に過ぎませんが、スウェーデンでの体験が何かのヒントになることを願って感じたことを綴ってみたいと思います。

2.日本での妊娠、出産、育児

私達の世代は、1986年に男女雇用機会均等法が施行された後の世代で、“仕事か結婚か”といった選択から“仕事も結婚も”が手に届く現実になりましたが、“仕事も子育ても”にはまだまだ難しい面があります。私が長女を出産したのは30代半ば近くのことでした。子供と生活してみると、当たり前に5時を過ぎてこなしていた仕事や会議などを、“なぜ無償で当然のように残業時間に設定されているのか”と、とたんに疑問を感じるようになりました。子供が体調を崩せば“子供が体調を崩すのは避けられないことでどうにもならない。ベビーシッターや親に頼らなければ仕事が出来ないとすると、大半の女性は仕事が出来ず少子化だって当たり前じゃないか”と疑問を感じながらも悶々とするしかありませんでした。30代半ばを過ぎて幸いにも次女を授かり出産後半年過ぎたあとに、子供とともに渡瑞する機会を頂きました。

3.ストックホルムに到着して/4.プレスクール(Forskola)での生活

1.はじめに/2.日本での妊娠、出産、育児
3.ストックホルムに到着して/4.プレスクール(Forskola)での生活
5.スウェーデン社会に触れて/6.終わりに

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