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東京都立大学人文学部 稲葉 昭英 1 女性の就業の動向1970年代から80年代の日本では、女性は学校卒業後に就職すると結婚で退職し、出産をへて、子育てが一段落した頃に再びパートやアルバイトとして就労する形が主流でした。女性全体で見れば、労働力率は学校卒業後に高くなり、結婚・出産適齢期に低下し、子育て終了後に再び多角なるので、年齢の進展に沿ってMの字のように山が二つ出現することになります。このために、このようなパターンをM字型就労と呼びます。ちなみに、2003年度の労働力調査の結果では、最初のピークが25-29歳の73.4%、2度目のピークが45-49歳の72.5%、底になるのが30-34歳の60.3%です。 M字型就労は、結婚・出産後に発生する家事や育児を女性(妻)が担当するために発生するパターンです。家事や育児の量が多い時期には仕事につかず、少ない時期に仕事にでることで成立するパターンだからです。他の先進国では必ずしもこういったパターンが見られるわけではありません。スウェーデンやアメリカなど、女性の就労がより一般化した国では、女性の労働力率も男性と同様な台形の形状をとります。 日本でも、女性の労働力率は次第に台形に近づいているといわれています。これは、共働きが増加していることを意味しますが、同時に従来は少数派だった「小さい子どもをかかえた共働き」が増加していることを意味します。 1.女性の就業の動向 |
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