![]() |
|||||||
NPO法人COCO湘南 理事長 西條節子 ‘はじめに’の前に一寸…街の中で暮らすリンゴ畠の中に入った。台風にゆすられ落ちたリンゴが半分グニャグニュアだった。それは、長野のリンゴ畠。田舎の修道女がそのリンゴを拾い集めて「まぁ!美味しそう」と、籠一杯にして「ありがとう」と、挨拶して行った。リンゴ畠の農夫もニッコリ微笑んで「また、美味しいジャム、シャーベット、待ってるヨー」と。修道女は籠一杯のリンゴを大切そうに持って行った。農夫の独り言「いや?あの落ちたリンゴのシャーベット美味いんだよな?」 自然の恵みは、青空に届いた。眺めていた私は、この味を残したい。私もね。と、独り言のように言ってそこを去った。あたりはそぞろ寒い、早く帰ろう。 はじめに今、SOSを出せない人々が淋しく消えていく。全国で約162万世帯が生活保護を受けている。その生活保護費が引き下げられていく。さらに格差が生じて良いのだろうか…。私たちは17年前に、高齢者が地域で穏やかに生きていくための参加型福祉、グループリビングを作ろうとNPO法人を設立した。私が70歳の時に作ったグループリビングで、地域の方々と涙を流し、助け合い、自助、共助、互助の暮らしを求め暗中模索してきた17年間の経験が、若い方や老いて孤独に悩む方などの参考になればと思う。 NPO法人COCO湘南のスタート(研究会の立ち上げ3年) NPO法人COCO湘南はCommunity(コミュニティ)=地域で、Cooperative(コーポラテイブ)=共同生活をしていくと言う意味をこめて名づけた。そして1999年に、日本初のグループリビングを開設した。グループリビングとは、高齢者が暮らし方にこだわり、寄り添って暮らしていく、高齢者施設でも共同住宅でもない「わが家」なのだ。キーワードは自立=自己決定を大切にすることと、共生=共に助け合うことだ。高齢者になっても、それなりに社会貢献をして、地域住民として元気に生きていく。医療、看護、介護などの関係機関と連携し最後は自宅(自室)で終わる。多くの人が望んでいることであり、私たちはその実現を目指し、1996年に研究会をスタートした。そこには、専門分野や年齢、業種を越えた女性9人、男性7人のメンバーが集まった。 2.既成の箱物はいや!土台をしっかりと!研究会の歩み/安心ネットワーク(医療・看護・介護)
1.‘はじめに’の前に一寸…街の中で暮らす場/はじめに/NPO法人COCO湘南のスタート(研究会の立ち上げ3年) |
|||||||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |