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法律家から見た最近の学校と子ども


弁護士(日野市民法律事務所) 木村真実

イラスト 友花


6 離婚と学校

離婚率が増加し、学校にもシングルの家庭が増えていると思う。離婚事件で代理人をしていると、もともとは他人なのだからしかたないのかなあ、と思いつつ、離婚による子どもへの影響について考えざるを得ない。

特に、調停や訴訟の負担感は相当なものがあり、離婚調停や離婚訴訟のさなかは、両親ともにとても不安定になりがちである。子どもは親の不安感を強く感じ、子ども自身が不安定になっていることが多い。忙しい学校にはたいへんなことだと思うが、こうした子どもの気持ちに寄り添っていただきたいと願っている。

7 おわりに

いじめは根深いことが多い。虐待も家族の構造にかかわっていることがあり、根深い。教師が忙しく、たいへんな今、親ももっともっと学校にかかわれるといいと思う。教師のたいへんさが親にわかれば学校に対する不満も表し方が変わって「モンスターペアレント」は減るし、親の状況がわかれば教師の子どもへの対応も変わってくるはずである。

そして、社会がいじめや虐待に関心を持ち、ともに考え、もっと資源を投入していく決断をすることが必要である。

 

【引用・参考文献】平尾潔『いじめでだれかが死ぬ前に 弁護士のいじめ予防授業』岩崎書店2009年

 

はじめに
いじめの解決と予防
子どもの虐待と学校
離婚と学校

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