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No.2 家族のコミュニケーション

大正大学教授 村瀬 嘉代子


はじめに

 一言で家族といっても、その形態は色々あり、世界の中では、同性結婚が家族の単位として、法制度上認められているところもあります。書物を繙いても、その定義は数あまたありますが、ここでは「家族はその構成員が婚姻、血縁(養子、里子などの擬制血縁関係をも含む)により結合する、基礎的社会集団であり、その機能としては、子どもの社会化機能の基礎的領域を担う、生活の相互保証機能、および家族成員のパーソナリティの安定化機能がある」(布施、1992)と考えることにします。ともあれ、人類が長い歴史を経て、生きていく上で有意味なシステムであると経験的に形作ってきたものであり、人間の智恵の結晶の一つともいえましょう。

 一方、コミュニケーションとは「こころのふれあい」「共通理解」「共同関係」などということを指して用いられます。そこで、家族がその機能を発揮する、つまり、子どもに人としての基礎になる教育をし、家族成員が相互に気持ちを通わせあい、支え合って、心理的かつ物質的両面の安全保障感を得て行くには、コミュニケーションが家族成員間に成り立つことは必須要因であります。

家族生活の持つ難しさ

はじめに
家族生活の持つ難しさ
聴くということ
言語的コミュニケーションと非言語的コミュニケーション
家族生活は創造の場

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