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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 健康支援室森田美保子 なぜIT企業に心の病が多いといわれているのか?厚生労働省発表の精神障害等に係る労災補償状況をみると、請求件数、支給決定件数とも増加傾向にあり、職種別報告では専門技術職が最も多いと報告されています。 IT産業は、第三次産業の代表と呼ばれ、日本の社会を支える基盤づくり(例:各種情報システム、インターネット、モバイル通信、ゲーム等)に関与する産業です。急速なIT化と技術革新は、従来の雇用環境を変化させ、職場のメンタルヘルスに影響を及ぼしています。職場のメンタルヘルス対策の中で、管理監督者の役割として、早期に部下の変化に気づき、予防することが重要とされていますが、IT企業の職場の特徴として社外での作業や客先常駐となることがあり、その場合管理監督者によるケアは難しく、プロジェクトメンバーの構成も協力会社社員、派遣社員が混在することが多いため、複雑な人間関係が生まれやすい状況にあります。またプロジェクトを複数担当することも多く、その中でひとつの作業に時間を要することが重なれば、自然と長時間労働につながります。慢性的な人手不足の環境で技術革新が激しく、それに対する支援体制が図りづらいとされるIT業界で、常に心身の健康や仕事に対するモチベーションを維持するには限界があるかもしれません。 このようなIT業界では、「きつい」「厳しい」「帰れない」の3つを称し、「3K」と呼ばれています。最近では、「給料が安い」「キリがない」「気が休まらない」「結婚できない」が加わり「7K」とも言われていますが、IT化がすすんだ時代にあってか、この業界に限ったことではないような気がします。IT業界の構造自体が一般的に分かりにくく、見えづらいので過酷な業界となっているのかもしれません。 はじめに |
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