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すてっぷ産業医事務所所長 長井聡里 5.保護される立場から多様性における「差の価値の創出」へ性差別のない社会、職場環境の実現はもちろん望まれていることですが、ともすると男女平等の名のもとに女性を「男性並み」に合わせる、仕立て上げることに周囲も本人も躍起になってしまいがちです。それは男性と同等になれることかもしれませんが、決して幸せな男女平等とは言えない部分が数多く残ります。冒頭にも述べたように、医学的には性差は歴然と存在し、それはどちらがどちらに劣るとかといった優劣の問題ではなく、人間が自然淘汰の中で生き残るために培ってきた性差であり、健康管理上も両性が両性の特性を発揮できる職場環境づくりこそが大切となってきます。「男性が外で働き、女性が家庭に」という仕組みもある時代には必要な適応手段だったのだろうと思います。その意味で男性たちが築いたと自負しせっかく機能させてきた社会に、女性たちをその枠内に適応させたい気持ちもわかります。しかし、それでもうまくいかない状況が生じてきたからこそ、現代においてこの問題に向き合わねばならなくなったわけです。女性が少数派であっても様々な雇用分野に進出して活躍し、女性の視点でこれまで気づくことのできなかった問題点を抽出し解決策を講じてくれることを、同性たちは皆、期待しています。女性専用車両がかえって差別となるのであれば男性専用車両も必要でしょう。障がい者に優しい車両も必要なわけですから。
1.はじめに |
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