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山梨県立精神保健福祉センター・山梨県中央児童相談所 近藤直司 7.家族支援の考え方と「自立を支える」こと山梨県立精神保健福祉センターでは、(1)まずは、今後の人生について話し合える親子関係を取り戻すことを目標とする、(2)それが実現しそうもなければ、期限を切ったうえで本人に今後の選択を促す、(3)上記のいずれも諦めざるを得ないときには、とにかく一旦は家から出す、といった段階的な目標に沿って家族との相談面接を続けていますが、これらも、家族が「橋渡しシステム」としての機能を取り戻すための支援の一つです。 近年、家族を対象にした相談活動や心理教育プログラム、親の会など、家族支援の試みが全国的に展開されています。これらに共通する基本的な理念は、「過去の原因を究明しようとするよりも、現在から未来を指向した問題解決を念頭に置くこと」「問題解決のための新たな行動選択の可能性を発見するために、家族が希望や意欲、自信を回復すること」であると言えるでしょう。 ひきこもる若者の支援を論じようとすると、議論はしばしば「わかってあげることや受け入れることが大切」という立場と、「甘やかしてはいけない」という立場に二極化していきます。おそらく、どちらもが正解であり、どちらかに偏りすぎてもいけないのでしょう。“子どもの自立を支える”とはどういうことなのか、その本質が問われているように思います。 1.はじめに |
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